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Balancing Shampoo for Dogs & Cats
目指したのは、安心して使い続けられること。
ともに暮らす上で洗うことが必要なら、どうぶつと人と、両方のストレスを最小限に。
できればシャンプーの時間を幸せな時間にしたい。
人用ナチュラルシャンプーとしても成立する基準で原料を選び、必要な油分は落としすぎない肌に優しい配合に。
洗った後の保湿もしっかりと。香りは、天然精油だけ。
バランシングシャンプー(犬用/猫用)
250mL 3,800円 (税込 4,180円)
50mL 1,200円 (税込 1,320円)
※ 写真は250mLです
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1.悩ましいペットの換毛期!どう乗り切る?
抜け毛の季節をストレスにしないために 換毛期(毛が生え替わる時期)になると、床も服も空気も、あっという間に毛だらけになります。「掃除しても終わらない」「ブラッシングが追いつかない」――そんな声が増える季節です。でも私たちは、ここでも当たり前を少し外して考えます。換毛期は“異常”ではなく、体が季節に順応しているサイン。だからこそ、完璧に取り切るより、負担を増やさず乗り切る工夫が現実的です。 まず前提: 換毛期はいつ来る? 犬や猫の換毛は、主に日照時間や気温の変化に影響されると言われます。一般的には春と秋に増えやすいですが、室内飼いで空調が整っている家庭では「一年中少しずつ抜ける」こともあります。季節のカレンダーより、その子の生活環境がリズムを作ることもある――このくらいの感覚で心づもりしておくのがちょうどいいと思います。 乗り切るコツは3つ: 「取る」「散らさない」「溜めない」 1 取る: ブラッシングは“短く・回数で” 換毛期に一度で全部をやろうとすると、飼い主もペットも疲れます。おすすめは「短時間を高頻度」。毎日3分でもいいので、習慣として積む方がラクになります。毛が絡みやすい子は、濡らす前にブラッシングしておくと、洗う時間も短くなりやすい。 2 散らさない: 抜け毛が舞う前に“集める導線”を作る ブラッシングは場所を固定するだけで変わります。玄関・洗面所・ベランダなど、掃除がしやすい場所に“定位置”を作る。静電気が気になる時期は、軽く湿らせたタオルで一度体を撫でてから始めると、毛が舞いにくいことがあります。ただし、嫌がる子には無理をしないことがポイントです。 3 溜めない: 掃除は“回数を増やして軽くやる” 換毛期の掃除は、丁寧さより回転数です。毎日5分でいいので、毛が溜まりやすい動線(寝床、ソファ周り、廊下)だけを優先して回しましょう。空気中の毛が気になる場合は、空気清浄機や換気を“少しだけ強める”だけでも違いが出ます。 シャンプーは必要?――「負担が減るなら」検討する 換毛期に洗うと抜け毛が落ちやすく感じることはあります。ただし、頻度を上げすぎて皮膚が乾燥したり、洗う時間がストレスになったりするなら本末転倒です。洗う目的は“毛を落とすこと”ではなく、暮らしを整えること。洗うことで抜け毛処理の負担が減るなら検討し、そうでなければブラッシングや部分ケアで十分なこともあります。 それでも気になる時は「サイン」かもしれない 換毛期の範囲を超えて、急に毛が大量に抜ける、地肌が見える、赤みや強いかゆみがある――そんな時は、単なる換毛ではない可能性もあります。ここは自己判断で抱え込まず、専門家に相談する方が安心です。 換毛期は、ペットが季節を生きている証拠でもあります。全部を管理しようとすると苦しくなるので、短く、軽く、続けられる形で。お互いの負担が少ない乗り切り方を見つけていきましょう。 出典 American Kennel Club(アメリカンケネルクラブ)「Dog Shedding: What to Expect And How to Manage It」 Cats Protection(キャッツ・プロテクション)「Why do cats shed their fur?」 Hill’s Pet Nutrition(ヒルズ)「When Is Shedding Season for Dogs & Cats?」 MSD Veterinary Manual(MSDマニュアル獣医版)「Table: Shedding」 dvm360(獣医向けメディア)「Not another shedding question」
2.犬猫以外のペットは洗う?
「洗う」が当たり前ではない動物たちが多い 犬や猫の話はよく見かけますが、では「犬猫以外のペット」はどうでしょう。結論から言うと、多くの動物にとって“人間に定期的に洗われる”ことは当たり前ではありません。むしろ、洗うこと自体が大きな負担になったり、体調に影響することがあるため、「洗うかどうか」は動物ごとに前提が変わります。 うさぎ: 基本は“洗わない”。例外は獣医師の指示があるとき。 うさぎはとても清潔好きで、自分で毛づくろいをします。ハウスラビット協会(House Rabbit Society)は、うさぎの全身浴は強いストレスになり得るため、一般に推奨しないとしています。イリノイ大学獣医学部(University of Illinois College of Veterinary Medicine)も、うさぎは低体温やショックのリスクがあるため入浴は勧めない一方で、必要に応じて獣医師の指示のもと「部分的な温水洗い(いわゆる“お尻だけ”)」が必要になる場合がある、と述べています。 つまり、うさぎは「洗う前提」ではなく、汚れや体調の事情があるときに部分ケアを検討する、が現実的です。 モルモット: 頻繁には洗わない。汚れたときに、短く。 モルモットも、基本は定期的な入浴が必須というより「汚れたときに必要な範囲で」。MSDマニュアル獣医版(MSD Vet Manual/Merck Vet Manual)は、モルモットはよほど汚れていない限り入浴はめったに必要ない、とし、洗う場合は小動物用のシャンプーを使い、耳や目への水の侵入を避け、よくすすいで乾かすことをすすめています。 ここでもポイントは「頻度」ではなく、汚れの程度と、その子の負担です。 鳥: 洗うというより“浴びる”。好みを尊重する。 鳥は「洗う」というより、水浴びや霧吹きなどで自分から“浴びる”行動が見られます。VCA動物病院(VCA Animal Hospitals)は、鳥は頻繁に入浴するほど羽や皮膚が健康に見えることがあるとし、まずは週1~2回の入浴機会を提案しています(ただし毎日浴びたがる個体もいれば、たまにしか浴びない個体もいる)。 鳥はとくに「本人の好み」が大切で、無理に濡らすより、選べる形で機会を用意するほうが穏やかです。 フェレット: 入浴は控えめ。洗いすぎは逆効果になり得る。 フェレットは、匂いが気になって洗いたくなることがありますが、洗いすぎは皮膚の乾燥などにつながりやすいとされます。カリフォルニア大学デービス校獣医学部(UC Davis School of Veterinary Medicine)は、必要であれば月1回程度の入浴、としています。つまりフェレットも「こまめに洗う」より、必要なときに控えめにが基本です。 ミニブタ: 基本は“必要なときに、必要なだけ” ミニブタは皮膚が乾燥しやすい(乾燥しがち)ので、洗いすぎは乾燥を悪化させると言われます。Pet Pigs(ペットピッグス)は、シャンプーでの入浴は約6週間に1回程度を目安にし、洗いすぎを避けるよう述べています。VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)にもミニブタのスキンケア解説があり、皮膚管理(乾燥やトラブル)を含めたケアの必要性を示しています。現実的には、汚れが目立つときは「水で流す/拭く」で十分なことも多く、「匂いが気になるから頻繁にシャンプー」は逆効果になり得ると言えそうです。 爬虫類: 多くは“洗う”より「浸かる」が中心。 爬虫類は犬猫のようにシャンプーで洗うというより、状況によってぬるま湯に短時間浸ける(保湿・排泄補助・脱皮の補助など)が話題になることが多いです。PetMDは、種を問わず約10分程度の浸漬を目安とし、長すぎる浸漬は皮膚がふやけすぎる可能性があると述べています。 また、Zilla(爬虫類用品メーカー)も、浅めの容器で数分浸ける/専用容器を使う(サルモネラ対策の観点)などを案内しています。ただし、ここは正直に言うと種によって前提が全然違うところです。そもそも「水浴びが前提の種」もいれば、ストレスになりやすい種もいる。だから基本は飼育環境(湿度・水入れ・温度)を整える方が先、必要があれば短時間の浸漬を検討、という順番が安全です。 出典 House Rabbit Society(ハウスラビット協会)「Grooming Tips」 University of Illinois College of Veterinary Medicine(イリノイ大学獣医学部)「Healthy Habits for Pet Rabbits」 MSD Vet Manual/Merck Vet Manual(MSDマニュアル獣医版)「Routine Care of Guinea Pigs」 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「Bathing Birds」 UC Davis School of Veterinary Medicine(カリフォルニア大学デービス校 獣医学部)「Ferret Care」
3.犬や猫、その他のペットはどのくらい人間の言葉を理解している?
わかっている気がするのは気のせい? 「言葉、わかってるよね?」――犬や猫と暮らしていると、そう感じる瞬間があります。彼らは“人間の言葉そのもの”を理解しているのか。それとも、音の合図や場面の流れを読んでいるのか。 実はこの間には、いくつか段階があります。 まず犬: 言葉は「音」以上に扱える。 犬が理解しているのは、ただの雰囲気ではありません。たとえば、犬が“単語(モノの名前)”を覚えられることは、研究で確かめられています。ボーダーコリーの「Chaser(チェイサー)」は、複数の物の名前を学習し、言葉が指す対象を区別できることが示されました(Pilley & Reid, 2011)。 さらに犬は、言葉の意味と話し方(イントネーション)を分けて処理している可能性が、脳の研究から示されています。Eötvös Loránd University(エトヴェシュ・ロラーンド大学)の研究では、犬が“言葉”と“話し方”を別々の脳領域で処理していることが報告されています(Andics ら, 2016)。 ただし、ここで誠実に言っておきたいことがあります。犬が「人間と同じように会話を理解している」わけではありません。 多くの場合、犬は「よく聞く音」「いつもの状況」「飼い主の行動」もまとめて手がかりにしています。つまり、犬がわかっているのは“言葉だけ”ではなく、言葉を含む一連の合図。それでも、単語が単なる音ではなく「意味に近いもの」になっている例がある、というのが今わかっていることです。 次に猫: 言葉はわかる。でも、犬と同じ反応は期待しない。 猫についても、言葉の一部は認識できることが示されています。日本の研究(Saito ら, 2019)では、飼い猫が「自分の名前」と他の単語を聞き分ける可能性が示されました。 ただ猫は、犬のように「指示に従う」ことを優先しない個体も多いです。ここは能力の差というより、動機づけの違いとして理解するほうが自然です。わかっているのに動かない、は猫ではよく起きます。 その他のペット: たとえば鳥は“単語の使い方”が別格の例もある。 「その他のペット」として代表的なのは、オウムの仲間です。アフリカン・グレイ・パロットの「Alex(アレックス)」は、研究者Irene Pepperberg(アイリーン・ペパーバーグ)の長年の研究で、色・形・材質などを言葉で区別し、概念課題にも取り組んだ例として知られています。 ここは犬猫と違い、“発声”ができるぶん、人間側が理解を確認しやすいという利点もあります。ただし、鳥が人間と同じ意味世界で話しているわけではありません。私たちが学べるのは、「生きものは、私たちの想像以上に“言葉の手前”を理解できることがある」という点です。 理解の形はそれぞれ。でも共通して言えること。 犬や猫が理解しているのは、単語だけでも、雰囲気だけでもありません。言葉+状況+関係性がひとつの束になって伝わっていると言えます。そして、言葉にできない感情を、ペットが汲み取ってくれていると私たちが感じるのも、過ごした時間や関係性による賜物なのかもしれません。 出典 John W. Pilley, Alliston K. Reid(2011)「Border collie comprehends object names as verbal referents」 Attila Andics ほか(2016)「Neural mechanisms for lexical processing in dogs(犬の言葉とイントネーション処理に関する研究)」 Atsuko Saito ほか(2019)「Domestic cats (Felis catus) discriminate their names from other words」 Irene M. Pepperberg(1999)「The Alex Studies: Cognitive and Communicative Abilities of Grey Parrots」
4.サロンには行った方がいい?
トリミングは必要?家で足りる?見極め方 私たちはまず、当たり前を外して考えます。「サロンに行くのが正解」でも、「家で全部できるのが正解」でもありません。 その子の体質と暮らしに合わせて、必要なところだけプロの手を借りる。――それで十分です。 サロンに行った方がいいケース ●一番わかりやすいのは、毛が絡む・毛玉ができるタイプの子です。 毛玉は見た目の問題ではなく、皮膚を引っぱって痛みになったり、湿気がこもってトラブルの温床になったりします。VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)は、もつれが重度・広範囲の場合は、プロのグルーマーや獣医に任せることを強く勧めています。さらに、毛玉は濡れると取れにくくなるため「洗う前にブラッシングを」とも。――ここは“家で頑張る”より、無理を減らすほうがお互いにとって楽なポイントです。 ●次に、爪・耳・足回り。 ASPCA(American Society for the Prevention of Cruelty to Animals:米国動物虐待防止協会)は、爪が床に当たる/カチカチ音がするならトリミングのサイン、としています。慣れないうちは、爪切りは飼い主さんも緊張しがちで、その緊張は動物に伝わります。ここも、重荷に感じるならプロに頼っていいところです。 ●そして、飼い主さんの暮らしが回らないとき。 私たちはこれを、とても大事な判断軸だと思っています。シャンプーもブラッシングも、続けられない習慣は長続きしません。「疲れ切って雑になる」くらいなら、サロンで整えてもらって、家では無理のない範囲で維持する。これは甘えではなく、無理せず長く一緒に過ごすための知恵です。 逆に、サロンなしでも足りることが多いケース ●短毛で毛玉ができにくい、皮膚トラブルが落ち着いている、家でのブラッシングと部分ケアが回っている。こういう場合は、サロンは“必須”ではありません。AKC(American Kennel Club:アメリカンケネルクラブ)も、プロのグルーミング頻度は犬種・被毛・生活環境で変わると述べています。つまり「必ず何週間に1回」という話ではないのです。 サロンを選ぶときの、いちばん大切な視点 ●私たちが一つだけ挙げるなら、その子がリラックスできる場所かどうか。仕上がりの可愛さよりも、「負担が少なく終わる」「安心して戻れる」。ここが長期的にはいちばん効きます。 サロンは、行くべき場所というより、必要なときに頼れる味方。飼い主さんにもその子にも、なるべく負担をかけない、続けられる形を模索していきましょう。 出典 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「Grooming and Coat Care for Your Dog」 American Society for the Prevention of Cruelty to Animals(米国動物虐待防止協会)「Dog Grooming Tips」 American Kennel Club(アメリカンケネルクラブ)「Why It’s Worth Having Your Dog Groomed Professionally」
5.動物の嗅覚は、人間とどのくらい違う?
香りの“ちょうどよさ”は、人間基準で決めない 私たちの嗅覚で感じる「いい香り」「ほのか」「気にならない」。犬や猫と暮らすとき、ここは少し疑ってかかりましょう。彼らの世界は、私たちより“匂いの情報”がずっと大きい――この前提を知っているだけで、動物との快適な暮らしを描くのにきっと役立ちます。 まず犬について。 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)は、犬には鼻腔内に「1億以上の嗅覚受容体(においを捉える受容部位)がある」と説明し、人間は約600万だと述べています。さらに、匂いを分析する脳の領域は人間の約40倍で、犬は人より「1,000~10,000倍」嗅ぎ分けられると推定されている、とも。つまり、私たちが“ほんのり”と感じるものが、犬にとっては「情報量たっぷり」に立ち上がっている可能性があります。 次に猫。 猫は「匂いの世界」で生きている動物です。VCAは、犬も猫も人間よりはるかに多い嗅覚受容体を持ち、猫も「2億以上」の嗅覚受容体を持ちうると紹介しています。さらに猫には、Jacobson’s organ(ヤコブソン器官/鋤鼻器官)と呼ばれる“もう一つの嗅覚システム”があり、特定の化学シグナルを感じ取る助けになる、とVCAは解説しています。私たちには同じ感覚がないぶん、「わからないけれど確かに何かを感じている」――そんな領域が猫にはある、と考えるほうが自然です。 ここまで聞くと、少し身構えてしまうかもしれません。でも私たちは、怖がらせたいのではありません。言いたいのはただ一つ。香りや刺激の“ちょうどよさ”は、人間基準で決めない方がいいということです。食べ物の匂い、部屋の匂い、洗剤や柔軟剤、ルームフレグランスや香水――私たちには心地よくても、犬猫には刺激が強すぎることがあります。匂いが強いほど「よく効きそう」に感じるのは、人間の都合かもしれません。 犬や猫が過ごす世界を、少しだけ想像して暮らしを選びたいですね。 出典 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「How Dogs Use Smell to Perceive the World」 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「Nose Smarts: What Pets Can Tell With Their Sense of Smell」 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「Why Cats Sniff Butts」
6.人間用シャンプーじゃダメなの?
人間の肌と、犬や猫の肌は違います 私たちはつい、自分の感覚を基準にしてしまいます。肌が乾く、かゆい、香りが強い――そんなとき、人間用の“やさしい”製品をペットにも…と考えるのは自然な流れです。けれど、ここで一度、当たり前を外してみましょう。人間の肌と、犬や猫の肌は「似ているようで、前提が違う」。この差を知っているだけで、選び方も洗い方も、ぐっと誠実になります。 まず大きいのは pH(肌の酸性・アルカリ性の傾き)です。 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)は、人の皮膚(頭皮)はpHが酸性寄り(5.2〜6.2)である一方、犬や猫の皮膚・被毛はより中性寄り(6.2~7.5)だと説明しています。ここがズレると、皮膚表面のバランスが崩れやすい。だから「人間用が合わないことがある」という話は、気分ではなく“前提の違い”として理解できます。 次に、皮膚の厚み。 同じくVCAは「人の皮膚は10~15層なのに対して、犬や猫は3~5層」と述べ、バリアが薄いぶん影響を受けやすいことを示しています。Vetwest Veterinary Clinics(獣医系クリニックの解説)でも、犬の表皮は3~5層、人は10~15層という比較が紹介されています。もちろん個体差や部位差はありますが、“守りの層が薄い”という方向性は覚えておく価値があります。 そして、ここが見落とされがちなのですが、私たちが洗っているのは「毛」ではなく、皮膚と、その上の環境です。VCAは、人間用シャンプーがペットの“酸性膜(アシッドマントル)”を乱しうる、と注意喚起しています。ここで言う酸性膜は、皮膚を守るための働きの一部。大げさに怖がらせたいのではなく、“汚れは落としつつ、必要な皮脂は残す”のが大切ということです。 人間の肌と犬や猫の肌は、pHも、厚みも、守りの仕組みも違う。だから、私たちは「人間用のやさしさ」をそのまま当てはめません。その子の心にも肌にも、なるべく負担をかけない。だから長く使い続けられるものを。――この考え方は、こうした前提の違いからも支えられています。 出典 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「Personal Care Products and Your Pet」 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「True or False: It’s okay to use human shampoos on pets」 Vetwest Veterinary Clinics「Skin: the difference between canine and human skin」
7.今のシャンプー、この子に合ってる?
ペットの「合う/合わない」を見極めるチェックポイント 「このシャンプー、うちの子に合ってるのかな?」――その問いが出た時点で、飼い主さんの感覚はかなり誠実です。 私たちはまず、当たり前を外して考えます。シャンプーは“必要なときに必要なだけ”。そして、合わないなら変えていい。ここから始めましょう。見極めは、意外とシンプルです。ポイントは「洗っている最中」と「洗ったあと」、そして「次の日」です。 (1) 洗ったあと、皮膚や様子が“悪化していないか” 次のサインが続く場合は、合っていない可能性があります。 かゆがる、掻く、舐めるが増える 皮膚が赤い、ブツブツが出る フケっぽい/乾燥っぽい感じが強くなる 耳を気にする、頭を振る(皮膚トラブルが耳に出ることも) ただし、ここで大事な補足があります。VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)は、薬用シャンプーの入浴後に「すぐ少し赤く見える」ことは、血行が増える影響で必ずしも反応とは限らない、と述べています。一方で、入浴のたびに悪化するようなら獣医師に相談してほしい、とも示しています。つまり一瞬の変化ではなく“悪化の継続”を見るのがおすすめです。 (2) “洗う時間の質”が悪くないか 合っているシャンプーは、効能の前に、体験が静かに変わります。 泡や香りで嫌がりが増えていない すすぎが終わりやすい(長引かない) 乾かしたあと、触るのが気持ちいい 飼い主さんの気持ちが前よりラク(これ、かなり重要です) 洗うストレスがあまりに大きいようなら、お使いのシャンプーが、その子の嫌がるポイントに触れている可能性もあります。 (3) “シャンプー以外の要因”も切り分ける 皮膚の調子は、シャンプーだけで決まりません。季節、湿度、花粉、食事、寝具、もともとの皮膚疾患など、要因は複数あり得ます。だからこそ、「変えてよくなるか」で見るのも選択肢です。もし合わないかも…と思ったら、一度使用をやめ、他のシャンプーを使ってみる、洗い方(すすぎ・乾かし・頻度)を見直す、それでも続くなら獣医師へ。これがいちばん安全です。 最後に。ASPCA(米国動物虐待防止協会)は、犬のグルーミング用品について「シャンプーなどの製品が皮膚を刺激することがある」と注意喚起しています。私たちはこの“注意”を、軽く扱いません。合うシャンプーとは、派手な変化より、心にも肌にも負担が少なく、長く使い続けられるものを。その子の毎日の様子を観察して判断していきましょう。 出典 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「How to Bathe Dogs with Medicated Shampoo」 American Society for the Prevention of Cruelty to Animals(米国動物虐待防止協会)「Dog Grooming Tips」
8.猫にシャンプーは必要?
基本は不要と言われる理由と、洗ったほうがいい例外ケース 猫にシャンプーは必要でしょうか。 私たちはまず、犬と同じ前提で考えないところから始めます。根拠として、Texas A&M University College of Veterinary Medicine(テキサスA&M大学 獣医学部) は「一般に猫は飼い主が入浴させる必要がない。毛づくろいがそれを不要にしている」と述べています。 つまり、多くの健康な猫にとって、入浴は“当たり前のケア”ではありません。 では、いつ必要になるのか。テキサスA&Mは、肥満や関節炎、病気などで毛づくろいが十分にできない場合があることに触れ、異変があれば獣医師に相談するよう示しています。 ほかにも、強い汚れが付着した、皮膚疾患で薬用シャンプーが必要、長毛で被毛管理が難しい、匂いが気になる――など例外として必要になるケースは現実にあります。ただし共通しているのは、健康な猫を洗うことは、必須ではないという点です。 洗うと決めた場合、優先順位は「短時間で終える」「刺激を減らす」「安全に終える」。ASPCA(American Society for the Prevention of Cruelty to Animals:米国動物虐待防止協会) も猫のグルーミングの注意として、事前のブラッシングや耳への配慮などを示しています。 猫にとって入浴がストレスになりやすい前提で、猫が暴れて 引っかく・噛む、逃げようとして 転倒・落下、シャンプーや水が 目・耳に入る、などのトラブルのリスクを下げることが必要だということです。 猫の反応には個体差も大きく、「シャンプーは月に何回なら平気」と一律には言うことはできません。 結論はシンプルです。健康な猫は基本、洗わなくてもいい。必要になったときだけ、必要なだけ。 そして洗うなら、「関係を壊さない」ことを最優先に。 出典 Texas A&M University College of Veterinary Medicine & Biomedical Sciences(テキサスA&M大学 獣医学部)「Cat Baths」 American Society for the Prevention of Cruelty to Animals(米国動物虐待防止協会)「Cat Grooming Tips」
9.犬がシャンプーを嫌がる理由は?
嫌がるのはわがままではなく、“自然”です 犬がシャンプーを嫌がる――それは、珍しいことではありません。 大前提は、「犬にとってシャンプーは自然な行為ではない。嫌がって当然」。飼い主さんが悪いわけでも、犬のわがままでもないのです。だから目標は“我慢させること”ではなく、必要なときに必要なだけ洗えるよう、負担を減らすことだと考えます。 嫌がる理由はだいたい「刺激」と「予測不能」に集約されます。水音やドライヤー音、滑る床、温度、泡や香り、拘束、そして時間。どれか一つでも苦手なら、組み合わさるほど「逃げたい」が強くなります。ここは個体差が大きく、科学的に一律の公式がある領域ではありません。その子の“嫌”のポイントを見つけて、それを少しでも減らす工夫をする。 もう一点、忘れたくないのが皮膚側の事情です。VCA(VCA Animal Hospitals:VCA動物病院) は、頻繁すぎる入浴が皮膚・被毛の油分を奪い刺激につながる可能性を示しています。 だから「慣れさせるために回数を増やす」より、私たちは先に、一回を短く穏やかに終える成功体験をつくるほうが合理的だと考えます。 洗いながら、じっくりと観察をして、その子の嫌のポイントを探すこと。 その際のコツは3つです。 ①準備で時間を短く : タオル、道具、乾かす導線を先に。探し物が増えるほど時間がかかり、負担が増えます。 ②刺激を減らす : 温度、足元の滑り、香りの強さ、音。できる範囲で“嫌”を外します。 ③コミニュケーションを丁寧に : 休憩、声かけ、終わった後は落ち着ける場所へ。特に終わり方は大切。終わり方で次回の印象が決まります。 目的は、飼い主さんとその子と暮らしが穏やかであること。その子のペースに合わせて、少しずつ工夫する。無理せず、焦らず、その積み重ねで、幸せなルーティンを作っていきましょう。 出典 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「True or False: Bathing your pet once a week can dry out their skin and coat?」
10.犬のシャンプー頻度はどのくらいがいい?
月1回を目安に、その子に本当に必要か?を考えましょう 犬のシャンプー頻度を決める前に、「その子に、いま本当にシャンプーが必要でしょうか?」 そこから考えてみましょう。 回数の正解を先に探すより、その子の特性に合わせて必要性を見極めたほうが、結果的に負担が減り、長く続けられることが多いからです。 頻度の目安は、実は“ひとつ”に定まりません。たとえば ASPCA(American Society for the Prevention of Cruelty to Animals:米国動物虐待防止協会) は、一般的なケアとして「多くの犬に頻繁な入浴は必要ない」趣旨を述べています。 一方で AKC(American Kennel Club:アメリカンケネルクラブ) は、被毛タイプなどにより「週1回から4~6週間に1回」まで幅を示しています。 さらに VCA(VCA Animal Hospitals:VCA動物病院) では「汚れた/犬臭いときに時々」という現実的な目安を示しつつ、犬種によっては6~8週間程度の例も挙げています。 ――つまり、「何週間に1回」と一律に決めるのは難しい、これが前提です。 では、どう決めるか。 月1回程度を「目安」として、その子の必要性に応じて調整するのがおすすめです。 必要性を判断するポイントは大きく以下の4点です。 ①汚れ 泥・砂が付きやすい生活、皮脂が付いているなどの場合は、汚れが気になったら洗うのがおすすめです。 ②におい 室内の寝具やソファなどで一緒に過ごす時間が長い場合、生活の中で気になるかどうかを基準としましょう。 ③皮膚の状態 赤み・フケ・かゆみが続くなら、頻度より「洗い方・すすぎ・乾かし」を優先して見直しましょう。汚れやすすぎ残しが肌に残って炎症を起こしている、シャンプーそのものの成分が合わないなどの可能性もあります。必要なら獣医師へ相談するのがおすすめです。 ④ストレス シャンプーが嫌いな子は無理をしすぎないのがポイントです。洗う時間が飼い主や犬にとってストレスなら、拭き取りや部分洗いで代用したり、時間を短縮するなど、“負担を減らす工夫”をおすすめします。 なおVCAは、入浴が過度だと皮膚や被毛の自然な油分が奪われ、刺激やかゆみにつながる可能性にも触れています。 その子の様子を見ながら、必要なときに、必要なだけ。心にも肌にも負担をかけにくい形で、長く続けられる頻度を、その子基準で整えていきましょう。 出典 American Society for the Prevention of Cruelty to Animals(米国動物虐待防止協会)「General Dog Care」 American Kennel Club(アメリカンケネルクラブ)「How Often Should You Wash Your Dog?」 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「Grooming and Coat Care for Your Dog」 VCA Animal Hospitals(VCA動物病院)「True or False: Bathing your pet once a week can dry out their skin and coat?」